○訪問看護ステーション事業の設置等に関する条例

平成10年3月30日

条例第4号

(趣旨)

第1条 この条例は、地方公営企業法(昭和27年法律第292号。以下「法」という。)及び地方自治法(昭和22年法律第67号)第244条の2第3項の規定に基づき、訪問看護ステーション事業(以下「ステーション事業」という。)の設置及び管理を行わせる指定管理者の指定等に関し必要な事項を定めるものとする。

(事業の設置、ステーションの名称及び位置)

第2条 在宅療養者に対する訪問看護の提供により、その心身状態の機能回復を目指し、生活状況の向上に努め、在宅ケアの支援、連携に資するため、黒川地域行政事務組合は組合規約(平成3年宮城県(地)指令第111号)第3条第11号の規定に基づき、ステーション事業を設置する。

2 前項のステーション事業を行う、訪問看護ステーションの名称及び位置は次のとおりとする。

名称 くろかわ訪問看護ステーション(以下「ステーション」という。)

位置 宮城県黒川郡大和町吉岡字西桧木60番地

(経営の基本)

第3条 ステーション事業は、常に企業の経済性を発揮するとともに、介護保険法(平成9年法律第123号)、高齢者の医療の確保に関する法律(昭和57年法律第80号)及び健康保険法(大正11年法律第70号)の規定による訪問看護、指定訪問看護(以下「訪問看護」という。)の適切な提供が確保されることによって、公共や福祉を増進するよう運営されなければならない。

2 訪問看護の実施にあたっては、関係市町村、地域の保健、医療、福祉サービスとの密接な連携に努め、協力と理解のもとに適切な運営を図るものとする。

(重要な資産の取得及び処分)

第4条 法第33条第2項の規定により予算で定めなければならないステーション事業の用に供する資産の取得及び処分は、予定価格(適正な対価を得てする売払い以外の方法による譲渡にあたっては、その適正な見積価格)が、1,500万円以上の不動産又は動産の買い入れ又は譲渡(土地については1件5,000平方メートル以上のものに係るものに限る。)とする。

(議会の同意を要する賠償責任の免除)

第5条 法第34条において準用する地方自治法(昭和22年法律第67号)第243条の2第4項の規定によりステーション事業の業務に従事する職員の賠償責任の免除について議会の同意を得なければならない場合は、当該賠償責任に係る額が50万円以上である場合とする。

(会計事務の処理)

第6条 法第34条の2ただし書の規定に基づき、ステーション事業の出納その他会計事務のうち次の各号に掲げるものに係る権限は、会計管理者に行わせるものとする。

(1) 公金の収納又は支払いに関する事務

(2) 公金の保管に関する事務

(議会の議決を要する負担附きの寄附の受領等)

第7条 ステーション事業の業務に関し、法第40条第2項の規定に基づき条例で定めるものは、負担附きの寄附又は贈与の受領でその金額又はその目的物の価格が500万円以上のもの及び法律上組合の義務に属する損害賠償の額の決定で当該決定に係る額が70万円以上のものとする。

(利用料)

第8条 ステーションの訪問看護を受ける者に対しては、この条例の定めるところにより利用料を徴収する。

2 利用料の額は、介護保険法第41条第4項第1号及び第53条第2項第1号、高齢者の医療の確保に関する法律第78条第4項並びに健康保険法第88条第4項の規定により算定した額とする。

3 前項に定める以外の利用料については、別表の定めるところによる。

(業務状況説明書類の作成)

第9条 理事会は、ステーション事業に関し、法第40条の2第1項の規定に基づき毎事業年度4月1日から9月30日までの業務の状況を説明する書類を11月30日までに、10月1日から3月31日までの業務の状況を説明する書類を5月31日までに、作成しなければならない。

2 前項の業務を説明する書類には、次の各号に掲げる事項を記載するとともに、11月30日までに作成する書類においては前事業年度の決算の状況を、5月31日までに作成する書類においては同日の属する事業年度の予算の概要及び事業の経営方針を、それぞれ明らかにしなければならない。

(1) 事業の概要

(2) 経理の状況

(3) 前2号に掲げるもののほか、ステーション事業の経営状況を明らかにするため理事会が必要と認める事項

3 天災その他やむを得ない事故により第1項に定める期日までに同項の業務の状況を説明する書類を作成することができなかった場合においては、理事会は、できるだけすみやかにこれを作成しなければならない。

(指定管理者の公募等)

第10条 理事会は、指定管理者にステーション事業の管理を行わせようとするときは、指定管理者になろうとする法人その他の団体(以下「団体」という。)を公募するものとする。ただし理事会は、ステーション事業の性格、規模、機能等を考慮し、設置目的を効果的かつ効率的に達成するため、また地域医療に密着した事業効果が期待できると思慮するときは、公募によらず、法人その他の団体を指定管理者の候補者として選定することができる。

(指定管理者が行う業務)

第11条 指定管理者は、次に掲げる業務を行うものとする。

(1) 在宅療養者に対する訪問看護

(2) 在宅ケアの支援

(3) ステーションに係る利用料金の徴収に関すること。

(4) その他理事会が別に定める事項

2 指定管理者は、前項に規定する業務を行うに当たっては、関係法令を遵守するとともに、良質な訪問看護を住民に公平に提供しなければならない。

(指定管理者の指定の申請)

第12条 前条の規定により指定管理者の指定を受けようとする団体は、申請書に次の掲げる書類を添えて、理事会に提出しなければならない。

(1) 管理を行うステーション事業の事業計画

(2) 管理に係る収支計画書

(3) 当該団体の経営状況を説明する書類

(4) その他理事会が別に定める書類

(選定方法等)

第13条 理事会は、前条の規定に基づく申請書等の提出があったときは、次に掲げる選定の基準に照らし総合的に審査し、最も適当と認める団体を指定管理者の候補者として選定するものとする。

(1) 地域の保健、医療、福祉サービスとの密接な連携に努めること

(2) 在宅療養者の希望者を引き継ぐこと

(3) 基本的に希望職員を採用すること

(4) その他理事会が別に定める事項

2 前項の規定により選定するときは、理事会は、あらかじめ第12条各号の事項について指定管理者の候補者と協議を行うものとし、前条各号に照らし総合的に判断を行うものとする。

(指定管理者の指定)

第14条 理事会は、前条により選定した指定管理者の候補者について、地方自治法第244条の2第6項による議会の議決があったときは、当該候補者を指定管理者に指定するものとする。

2 理事会は、指定管理者の指定を行ったときは、その旨を告示しなければならない。

(協定の締結)

第15条 指定管理者の指定を受けた団体は、理事会とステーション事業の管理に関する協定を締結しなければならない。

2 前項の規定による協定で定める事項は、次のとおりとする。

(1) 指定期間に関する事項

(2) 事業計画に関する事項

(3) 利用料金に関する事項

(4) 事業報告及び業務報告に関する事項

(5) 組合が支払うべき管理費用に関する事項

(6) 指定の取消し及び管理業務の停止に関する事項

(7) 管理業務を行うに当たって保有する個人情報の保護に関する事項

(8) その他理事会が別に定める事項

(業務報告の聴取等)

第16条 理事会は、ステーション事業の管理の適正を期するため、指定管理者に対し、その管理の業務及び経理の状況に関し、定期に又は必要に応じて臨時に報告を求め、実地に調査し、又は必要な指示をすることができる。

(指定の取消し等)

第17条 理事会は、指定管理者が前条の指示に従わないとき、その他指定管理者の責めに帰するべき事由による管理を継続することができないと認めるときは、その指定を取消し、又は、期間を定めて管理の業務の全部又は一部の停止を命ずることができる。

2 第14条第2項の規定は、指定管理者の指定の取消し又は管理の業務の停止について準用する。

(個人情報の取扱い)

第18条 指定管理者は、公の施設を管理するに当たって知り得た個人情報(以下この条において「保有個人情報」という。)を取扱う場合については、漏えい、滅失、又は、き損の防止など保有個人情報の適切な管理のため、第15条第1項に規定する規定に基づき必要な措置を講じなければならない。

2 指定管理者又は管理するステーション事業の業務に従事している者(以下この項において「従事者」という。)は保有個人情報をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に利用してはならない。指定管理者の指定の期間が満了し、若しくは指定を取消され、又は、従事者の職務を退いた後においても、同様とする。

(利用料金)

第19条 第10条の規定により指定管理者に管理を行わせる場合において、ステーションを利用する者は、利用料金を指定管理者に支払わなければならない。

2 利用料金は、第8条に定める利用料の範囲内において、指定管理者が理事会の承認を得て定める。

3 利用料金は、指定管理者の収入とする。

(読替え)

第20条 指定管理者に第11条の業務を行わせる場合における第8条及び別表の規定の適用については、第8条の見出し、同条第2項及び第3項の規定中「利用料」とあるのは「利用料金」と、同条第1項の規定中「利用料を徴収する」とあるのは「指定管理者が利用料金を徴収する」と、別表の規定中「利用料の種類」とあるのは「利用料金の種類」と読み替える。

(委任)

第21条 この条例の施行に関し必要な事項は、理事会が定める。

この条例は、平成10年4月1日から施行する。

(平成12年条例第7号)

この条例は、平成12年4月1日から施行する。

(平成14年条例第8号)

この条例は、平成14年4月1日から施行する。

(平成14年条例第10号)

この条例は、公布の日から施行する。

(平成16年条例第12号)

この条例は、公布の日から施行する。

(平成16年条例第19号)

(施行期日)

1 この条例は、平成17年4月1日から施行する。ただし、第10条から第15条まで及び第19条の規定については、公布の日から施行する。

(平成18年条例第19号)

この条例は、公布の日から施行し、改正後の第8条第2項の規定は、平成18年4月1日から適用する。

(平成19年条例第1号)

(施行期日)

1 この条例は、平成19年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の際現に在職する収入役は、その任期中に限り、なお従前の例により在職するものとする。

(平成24年条例第5号)

この条例は、公布の日から施行する。

(平成26年条例第4号)

この条例は、平成26年4月1日から施行する。

(平成28年条例第9号)

この条例は、平成28年10月10日から施行する。

(令和3年条例第6号)

(施行期日)

1 この条例は、令和3年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 改正後の訪問看護ステーション事業の設置等に関する条例の規定は、この条例の施行の日以後に発生した利用料について適用し、同日前に発生した利用料については、なお従前の例による。

別表(第8条関係)

くろかわ訪問看護ステーション利用料一覧表

利用料の種類

利用料金

基本利用料

・介護保険法の該当者 厚生労働大臣が定める費用基準額より居宅介護サービス費を控除した額

・高齢者の医療の確保に関する法律の該当者 厚生労働大臣が定める額

・健康保険法の該当者 加入健康保険の負担割分

差額費用

長時間加算

介護保険法の該当者で介護サービス計画に基づく訪問時間を超えた場合

高齢者の医療の確保に関する法律・健康保険法の該当者で90分を超える訪問看護の場合 30分毎に1,300円

休日加算

・高齢者の医療の確保に関する法律・健康保険法の該当者

午前6時から午後10時まで 30分毎に1,800円

午後10時から翌日の午前6時まで 30分毎に2,100円

実費負担

交通費

・自動車の場合(黒川地域を越えた地点からの片道距離で積算) 1km当たり50円

・その他(黒川地域を越えた地点から積算) 実費

死後の処置料

訪問看護の提供と連続して行われる在宅での死後の処置の場合 8,000円

日常生活上必要な物品

実費

訪問看護ステーション事業の設置等に関する条例

平成10年3月30日 条例第4号

(令和3年4月1日施行)

体系情報
第9編 公営企業/第2章 訪問看護ステーション
沿革情報
平成10年3月30日 条例第4号
平成12年2月29日 条例第7号
平成14年2月26日 条例第8号
平成14年3月28日 条例第10号
平成16年2月24日 条例第12号
平成16年12月27日 条例第19号
平成18年9月29日 条例第19号
平成19年2月28日 条例第1号
平成24年9月1日 条例第5号
平成26年2月24日 条例第4号
平成28年8月26日 条例第9号
令和3年2月22日 条例第6号